- 愛知県 50代 女性
- 6人家族(夫婦 子供4人)
子供が小さいうちは、後で修繕が必要になることもあります。家を新築する場合、一つ一つの素材選びは大変な作業になりますが、それ以上に住む年数は長いので、後々のことまでしっかりと考慮して選んでいきましょう。
念願のマイホーム
15年前、主人の旧家を壊し、新築しました。私はまだ若く、新築の家というだけで舞い上がりましたし、古くて使い辛い家での生活を経験しているだけに、最新式の造りであるだけで、文句はありませんでした。
主人の気に入る家なら何でも構わない、と思っていたのですが、ほぼ「主人任せ」であったそもそもの原点がいけなかったのだと、随分経過してから知ることになりました。 主人の職業が建築関係にあり、安心だと思っていたのも間違いでした。
夫婦では家づくりの価値観が違った
自宅で過ごす時間が長いのは女性です。家事をするのも女性です。
今でこそ、男性も家事をするようになり、わかる部分は多いかと思いますが、うちの場合は昭和生まれ、今にして思えば、主人は設計の段階に携わったものの、「外観」と、「安さ」を念頭においていたのだと思えてしかたありません。
勿論、できるだけ安くというのは大事なことですが、家は短期間使うものではありません。末永くお世話になるのですから、耐久性、修復のしやすさ、取り替えが利くものなど、後々まで不自由しないことが大切です。
そのためには、素材を選ぶ段階で、しっかりと自分の目で見ておくことが大切です。男性が単身生活をした経験が無い場合は特に何で不自由するか、「わからない」のです。
結局、家の中で作業する時間の多い自分が将来まで見据えて選んでいかないと、長きに渡って苦労するのだと知りました。
至るところに問題点が
まず、最初に困ったのは、「バリアフリー」の先駆けで、引き戸がスムーズに開閉出来るのはよかったのですが、うちの引き戸の下にある「コロ」にゴミや髪の毛が絡まりやすく、取り替えしたい、と頼んだところ、その部品が生産されていない、と言われたことでした。
これは、一年も経過しないうちに言われたことである、且つ「代替えがない」と言われた一つの例に過ぎません。小さな子供がいて狭い範囲を汚してしまった場合、取り替えたくてもできないのです。
主人が取り入れた和室のクロスも、色合いの統一性を保持するためには、全面取り替えする必要があります。また、よかれと思ってとりつけた和紙クロスは子供が遊んで触ることが多いと、よじれやすく、カーテンのように洗えません。
こうしたこと全ては、誰も教えてくれません。小さな子供がいる家庭にありがちなことも踏まえて設計や素材に拘ることが大切だと学びました。
案外早い段階で気づいたことで、ショックは大きかったです。
掃除もしにくい家の配置
また、お風呂が2階にある(これもあまりよくない)のですが、水回りの造りが粗末、防水性に欠け、風通しが悪いのに加え、その周囲は木製になっているので、黒くカビが付着しやすくなるのでした。何より、女性の多い我が家、ひっきりなしに浴室を利用するため、掃除しても追いつきません。
浴槽はポップ式で排水できるようになっているですが、これもすぐに壊れてしまいました。おまけに水はけが悪く、しまいには完全な排水が出来ない状態になりました。
こうしたことは、勿論住んでいれば修繕はどこか必要になるとわかってはいても、いざ困った段階になって、「ありえない」構造だったことに気づくわけです。
あり得ない、と思ったのは、電気関連の中継場所がお風呂の天井にある、と言われたことでした。他に適当な場所がない場合、こういうケースもあるそうですが、私としては水回りに電気関連の何かがある、というだけで疑問符がつきます。
おかげで、ネットのルーターを配置するときなど、いちいちお風呂場に案内しなくてはならない始末でした。
主人任せではなく、自分でもしっかりと調べるべきだった
これらは誰のせいでもなく、最初の段階で、しっかりと説明を受け、主人任せに進めない、ということが必要だったのです。どうせ購入するのなら、自分でなるべく修繕がきくなり、手配しやすいなど、やりかたもあったのではないか、と今は思います。